亀戸天神の三つの橋と川上澄生の私家版「御朱印船」

               亀戸天神の三つの橋と川上澄生の私家版「御朱印船」

 

 

 今年の初詣は、地元の春日神社と亀戸天神へ行ってきた。毎年長男の家族と一緒のお参りだが、今年は春日神社へは一緒に行けたが、亀戸天神は日程が合わす、我々夫婦二人だった。

 

 

 シルバーパスを持っているので、これを最大限に活用しようと、練馬春日町から新宿まで大江戸線。新宿から都営新宿線で西大島へ。そこから都バスで亀戸天神の前まで行った。バス停にバスの現在の運行状況が標示され、音声の案内までありびっくりした。亀戸天神は初めてで、特別広い、大きな神社ではなかったが、心字池がありそこに三つの橋が架かっていた。その三つの橋は、「過去、現在、未来」を意味するそうで、昨年屋号を「三世房」と変更した、三世 すなわち 過去・現在・未来と同じなのだ。過去・現在・未来を大切にとの思いで橋を渡ることができた。池の縁に鳥がいた。そばにいた人に聞いてみると、ゴイサギだと教えてくれた。あまり動かなかったが、真っ白な鷺ではなく白い体に紫色の頭・翼もあり、なかなか綺麗な鳥だった。そして真っ青に澄み渡った空に、スカイツリーが間近に見えた。

 

 

神殿の前や、社務所の前は受験生が沢山いた。40年ほど前に、九州の大宰府天満宮へ行った時のことが思い出された。何かのついでに一人で行ったのだが、確か白馬がいた記憶がある。そしてその時はさらに足を延ばして都府楼跡まで出向いたのも思い出した。ふと、とうりゃんせという童謡に、「行きはよいよい帰りは怖い」というフレーズが有るが、なぜ天神様にお参りするのに、怖い思いをしなければいけないのか私には意味不明なのだが・・・

 

 

 お昼を参道の店の十割ソバを食べ、葛餅を買い帰ろうとしたが、地図にある葛湯の店亀屋泉堂へ行きたいというので立ち寄ってみた。鹿児島の葛だそうで、手に持っていたく葛餅に葛は、は入っていないと言っていた。こういう話はよくある話で、キジ弁当にキジの肉は使われていないのだ。亀戸梅屋敷でまた手みやげを買い、ぶらぶら歩いて亀戸駅まで来た。またおなかがすいて、喫茶店でコーヒーにサンドイッチを頂いて、JRで両国に。両国駅もがらっと変わって、真新し綺麗なショッピング街が出来上がっていた。妻が折角だからと江戸東京博物館へ行きたいという。3時を回っていたがまあいいかと思って、「戦国時代展」を見る。戦国時代の鎧兜、絵図 書状などが展示してあった。織田信長の手紙を見て、これくらいのものが扱える古本屋になれればと、つい古本屋目線で見てしまった。

 

 

 

 数日して信長の書状でないが、朝日新聞社発行の限定版の「川上澄生作品集」を買って頂いたお客様から、その後本物の版画が欲しいといわれ、彼の私家版の「御朱印船」(毛筆署名いり、手彩色入木版画6図 )

を買って頂いた。嬉しい思いをさせて頂いた。

                          (2017/02/07

 

 

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